Question:
テキストの原稿について。「です」「である」どちらの表現が良いのか、はたまた箇条書きが良いのか。何か決まりやアドバイスがあれば教えてください。
(質問者:KOさん)
Answer:
テキストの原稿を書き始めるとき、「ですます調」にするのか、「である調」にするのか、悩むところだと思います。
市販のビジネス書を見ても、「ですます調」「である調」どちらのものも存在しています。(個人的感覚としては、最近は「ですます調」が多くなっているのかなぁという印象です)
テキストについても「これが正解!」「これがルール!」というものはないのですが、「より良い教材にする」という意味で参考になる2つの考え方を紹介します。
【考え方①】「自分のコンテンツをどう見せたいか?」で決める
仮に、自分が提供するコンテンツが「お堅いジャンル」(例:法律、会計、医学…など)の場合は、
- 内容が堅いので、とっつきやすくするために文章表現は柔らかく →ですます調
- 内容が堅いから、堅いと伝わるように文章表現も硬く →である調
どちらの選択もありです。
逆の場合も然りです。
- 内容が易しい/ふんわりしているので、「お勉強感」を出すために文章表現は硬く →である調
- 内容が易しい/ふんわりしているので、気軽さを強調する意味で文章表現も柔らかく →ですます調
このように「自分のコンテンツをどう見せたいか?」を元に考えてみる… というのがこの方法です。
【考え方②】「どんな人が受講するのか?」と「受講生にどう受け取ってほしいか?」で決める
例えば、「である調」にするとき、
- 「普段から新聞を読んでいるような人」が受講対象者の場合 →負担なく読むことができる
- 「普段あまり活字を読み慣れていない人」が対象の場合 →固すぎてとっつきにくい、読む気が失せる
といったことが想定できます。
逆に、次のような考え方もできます。
- 「普段から新聞を読んでいるような人」であっても、「いつも読んでいる新聞みたいで疲れる」
- 「普段あまり活字を読み慣れていない人」であっても、「お勉強だからお勉強っぽく学びたい」
このように、「どんな人が受講するのか?」と「受講生にどう受け取ってほしいか?」を元に、「どちらの表現を使うと良いか?」を決める考え方です。
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こうして「ですます調」にするのか「である調」にするのかを決めたら、あとは次の点を心がけましょう。
全編を通して統一する
例えばテキストなら「1冊を通して、表現を統一」するということです。
同じテキストなのに、テキストの途中で調が変わったり、両方の調がバラバラに入り混じるのは、受講生側になんとも言えない「チグハグ感」や「ツギハギ感」を感じさせるものです。
もちろん、もう少し細かく見ていくと、同じ1冊のテキストの中でも
- 説明のための文章 →「ですます調」
- 箇条書きの部分 →「である調」
というように、パーツや項目ごとに別々の表現を使うケースもあります。
回答者:矢澤典子
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